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6次産業化をテーマに「売れるためのデザイン」について学ぶため、農業分野専門のデザイン事務所「貼雑(はりまぜ)デザイン事務所 代表 角田誠氏」に講演いただきました。
農家が商品開発を行う際に、品質や味に拘って作った野菜を原料に商品開発を行うものの売れ行きが悪く、より品質や味に拘った野菜を作ってまた売れないという陥りがちな悪い事例として、「良いものを作りたい負のスパイラル」の話がありました。講演の中で角田氏は、「厳しい言い方をすれば、拘りを持って商品を作るのは当たり前で、いかに消費者に届かせられるかが重要であり、農業を始めてまもないベンチャー企業等が成功しているのは、このプロモーション力に長けているからだ」とのこと。
会場では角田氏が手掛けた商品を、開発から販売に至るまでを実際の商品パッケージを使ったビフォーアフターで非常に分かり易くご説明いただき、単に理論だけの話ではなく参加者も理解が深まったようでした。
セミナー中盤以降は角田氏が実際に使用している「デザイン開発シート」を活用し、自社(商品)のロゴやパッケージ等について制作してみるワークショップを行いました。併せて「ロゴ」と「パッケージデザイン」についての違いや、それらの活用方法等についても学びました。
講演終了後は、現在使用しているパッケージやロゴについてアドバイスいただく個別相談を実施しました。参考になる具体的なアドバイスをいただけたようで満足度も高かった状況です。
本セミナーは農業関係者、農業ビジネス参入企業を対象にマーケットイン、プロダクトアウトの考えのもと、消費者ニーズのある製品を作る顧客ありきの販売戦略が重要ということで、内容を農業向けにアレンジし分かり易くかつ具体的にお話いただきました。一方でこの考え方は農業分野だけではなく、新商品開発や新規事業参入という観点からも有効で、市場動向を予測し入念な準備の下実施していく様はモノづくり企業にも大変参考になったと感じます。